1400字制限

最近の記事のほとんどが1400字を超えているのでタイトル無視も甚だしいが1400字「以下」に制限するとは言っていない

移動趣味者というもの

このブログは1ヶ月以上更新しなくても「この広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されます」という広告が出ないらしい。素晴らしい。しかし Twitter ばかり書いてブログに何も書かないと本格的に長文が書けない人間になってしまうので何かを書く。ネタが思いつかないのでお題スロットというのを回す。

お題「好きな乗り物」

小学生か。

好きな乗り物について書くというのは結構難しい。というのは僕は乗り物といえるものがほぼ全て好きだからだ。自転車も好きだし自動車も好きだ。電車も好きだし新幹線も好きだし船も飛行機も好きだしバイクも好きだ。というか徒歩も好きだ。

一方で、こういった乗り物のメカニックに対する興味はそんなに強くない。電気系統とかエンジンとかいったものには詳しくない。僕はキーボードを叩くのは好きだがドライバーやレンチを回すのは好きじゃない。要するに僕は「移動」が好きなのであり、その手段として乗り物が好きなのである。

大学時代は家賃の安さを理由に僻地に住んでおり、大学まで自転車で40分かけて通学していた。友人たちは「あの場所から自転車で通うなんて正気じゃない」「授業に出ても疲れて寝てしまうだろう」と言っていたが全くそんなことは無かった。むしろ走っている最中の方が頭が冴えた。授業中に解けなかった数学の課題の解法が、帰り道にサドルの上で閃くということは日常茶飯事だった。

おかげで大学院に進学して通学時間が15分になると明らかに頭脳のパフォーマンスが落ちた。これではまずいと思い、次の住所ではまた大学から遠い場所をわざわざ選んで通った。

今でも重要なことを思いつくのはだいたい自転車の上だ。アリストテレスは学園を歩き回りながら授業を行ったことから彼の一派を「逍遙学派」と呼ぶことがあるが、おそらく彼も僕と似たような体質だったに違いない。 

移動趣味者なので当然ながら旅行は好きだ。移動自体が目的なのでなるべく遅い移動手段で地理構造を体に覚え込ませるような移動が望ましいが、時間が有限なので遠くに行きたい場合は飛行機や新幹線も必要だ。

さて、不況が続くと観光のようなレジャー産業はまず真っ先に苦戦するところであろう。旅行雑誌るるぶは「見る・食べる・遊ぶ」の略ということだが、こうも交通や情報のネットワークが発達すると、見たり食べたり遊ぶためにわざわざ現地に行く必要性がどんどん下がっていく。一方で「移動趣味者」というのは本当に移動そのもの、地理的構造の把握が目的であるため、この現代バーチャル社会において取り入れるべき層なのではないだろうか。旅行の魅力というのは現地の魅力だけではなく、経路の魅力でもあるのだ。

などと言ってみたが、移動趣味者は本当に移動しかしないので現地に行っても大して地元に金を落とさず帰ってしまうので儲かるのはJR各社くらいだし、だいたい「取り入れる」といっても何もすることが無い。そこに道があるから行くだけなのだ。