1400字制限

最近の記事のほとんどが1400字を超えているのでタイトル無視も甚だしいが1400字「以下」に制限するとは言っていない

何もしてないのにパソコンが壊れた

誰かを楽しませるために書かれたフィクションと違って、現実世界の物事は意味もなければ伏線もない。罪があっても報いはなく、銃があっても発射されない。「この戦争が終わったら結婚するんだ」と言ってたやつが本当に結婚したりするし、何もしてないのにパソコンが壊れたりする。これは結構困る。なぜなら僕は原稿を書かなければならないからだ。3年使っている MacBook が起動しなくなってしまった。自宅には据え置きの iMac があるので日常の生活にはそれほど困らないのだが、僕はいわゆる外出先でないと原稿が書けないタイプなので、持ち歩きのできる機械がないと仕事ができなくなってしまう。仕事ができないのに「日常の生活にはそれほど困らない」というのは僕にとって仕事は非日常だからであるがその話は本題とは関係ない。とにかく MacBook は修理に出すとして、それまで何で原稿を書けばいいのかという話である。調べてみると欧米には iMac を持ち歩いてスタバで作業をする人間もいるらしい。公式サイトによると27型 iMac の重量は9.42kgとある。冬山登山をするときはそれ以上重いザックをかついで何時間も坂を登るわけだから、そのくらい出来ない道理はない。しかし問題は電源である。ご存知のとおり据え置きのPCというものはバッテリーを備えていない。備えていればUPS代わりになると思うのだが、価格の上昇のほうが気になるのだろう。つまり外出先で電源を確保しなければならずこれが面倒だ。冬山登山のごとき荷物を抱えて近所のスタバに入ってコンセントがないから撤退して辛酸をなめるのはなるべく避けたい。「辛酸をなめる」というのはスタバ的ではない。そもそもたかだか原稿を書く作業に macOS は必要ないのである。キーボードと画面とそれなりの日本語入力機能ついておれば宜しい。となれば手持ちのスマートフョーンかタブレットBluetooth キーボードをつければよい。さっそく家の蔵(押入の比喩的表現)からロジクールの key-to-go キーボードを引っ張り出す。ロジクールって英語綴りが logi なのにローマ字入力が rozi で全然違うのでカタカナ入力するたびに憤死しそうになる。とにかくキーボードである。表面がゴムだかウレタンだかのカバーで被われているので直接かばんに突っ込めるのは大変ありがたいが、薬箱とおなじ箱に入れっぱなしにしておいたせいで全体的に正露丸の臭いがする。締切前で胃が痛むときに多少の効果がありそうだ。しかし数年間使っていなかったので当然電池はカラである。micro-USB の端子が見えるので普段 Kindle Paperwhite で使っているケーブルに差し込む。数年前までは全部 micro-USB だったのだが今は USB-C が出てきて不統一でめんどっちい時期である。なにやら iPad Pro が USB-C に移行したらしいが僕が持ってる iPad は旧型なので lightning とかいうファッキン独自規格で出張のたびに持って行くケーブルが1本増える。ちなみにスマートフョーンは Android で USB-C なので MacBook と併用できるのだが、だいたい宿泊先で両方いっぺんに充電するので結局ケーブルは2本必要である。しかし片方のケーブルが突如断線しても保険が効くという安心感はやはり大きい。そうこうしているうちにキーボードの充電が終わる。電源を入れてみるが Bluetooth 端末として認識してくれない。ネットの説明書を調べるとBluetoothボタンを長押ししろとある。した。接続できた。やった。さっそく iPadAndroid で色々と打ち試してみたが、iOS は漢字変換ではなく予測変換であるというのがいまいち具合がよくない(僕は予測不可能な言語ばかり書く)。昔買った ATOK の入っている Android のほうがいくらか具合がいいようなので暫定的にこちらを使うことにする。いずれにせよ慣れないキーボードで仕事の原稿を書くためにはそれなりの準備体操が必要であり、頭を使わずに適当な長文(日本語と英数が混じったテキストが望ましい)をタイピングすることにする。それがこの日記である。わざわざ最後まで読む人がいるとは思わなかった。

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